レーザーで蚊を撃ち落とす――SF的な蚊対策デバイス「Photon Matrix(フォトン・マトリクス)」が、量産フェーズへと進みつつある。中国・常州市の発明家ジム・ウォン氏が開発したもので、最大で毎秒30匹の蚊を撃墜できるとうたう。Indiegogoでのクラウドファンディングは目標額を達成し、量産は2026年3月に予定されている。
LiDAR(光による検知・測距)で飛んでいる蚊を捉え、レーザーで狙い撃つ仕組み。人やペットなど大きな対象を検知すると発射しない安全機構を備えるとされる。価格はベーシック版468ドル(早期割引価格)から。
Photon Matrixとは──レーザーで蚊を狙い撃つ
Photon Matrixは、持ち運び可能なレーザー式の蚊撃退装置だ。開発したのは中国・常州市のジム・ウォン氏。空間を走査して蚊を見つけ、レーザービームで対象を無力化する。メーカーによれば、蚊の検知から照射までを3ミリ秒で行い、最大で毎秒30匹を処理できるという。
狙えるのは秒速1メートル(約3.3フィート)までの速度で動く対象とされ、飛翔する蚊を想定した設計になっている。
仕組み──LiDARで検知し安全機構で誤射を防ぐ
蚊の位置の特定にはLiDARを用いる。検知した対象にレーザーを当てて駆除する一方、人やペットといった大きな物体をスキャンで認識した場合は照射しない仕組みを持つ。メーカーは人やペットに害はなく、屋内外で使えると説明している。本体は防水仕様で、設置も容易とされる。
仕様と価格
| 項目 | ベーシック版 | Pro版 |
|---|---|---|
| 有効範囲 | 約3メートル | 約6メートル |
| 走査角度 | 90度 | 90度 |
| 早期割引価格 | 468ドル(約7万3,000円) | 668ドル(約10万4,000円) |
| 電源 | モバイルバッテリーまたはポータブル電源 | |
※円換算は1ドル=約156円で計算した参考値。
クラウドファンディングから量産へ
Photon MatrixはIndiegogoでクラウドファンディングを実施し、初期の目標額を達成した。最初の出荷は2025年10月、量産開始は2026年3月の予定とされている。試作・支援募集の段階から、実際に製品を届ける量産フェーズへ移行しつつある状況だ。
日本の読者にとっての意味
蚊は刺されるかゆさだけでなく、感染症を媒介する害虫として警戒される。日本でも夏場の蚊対策は身近な課題で、電源不要の蚊取りや虫よけスプレーなど多様な製品が出回っている。レーザーで物理的に蚊を落とすPhoton Matrixは、薬剤を使わないアプローチとして関心を集めやすい。ただし価格は数万円規模で、有効範囲も限定的なため、現時点では屋外スペースや特定の空間向けの選択肢という位置づけになりそうだ。日本での正式販売や技術基準への対応については、続報を待ちたい。
まとめ
毎秒30匹を撃ち落とすとうたうレーザー蚊撃退機Photon Matrixは、Indiegogoでの資金調達を経て量産フェーズへ進む。LiDARによる検知と安全機構を備えた中国発の蚊対策ガジェットが、薬剤に頼らない駆除の新しい形として実用化に近づいている。
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